NTTドコモ網での112/911への発信不可能化、緊急呼失敗時のフォールバックに関して

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いつ頃行われたのか分かりませんが、2018年6月20日時点でNTTドコモ網での112番及び911番への発信はできなくなりました
以前は緊急呼接続ダイヤルに接続されていましたが、現在はこれらの番号に架電すると切電されます。

デュアルSIM端末での緊急通報の動作に関しては、この記事を参照してください。
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調査の結果

現在使用しているSIMカードだけではなく、他のSIMカード及び端末で発信しても切電されたためNTTドコモ側で仕様変更が行われたと思われます。

複数の通信事業者への接続が可能な環境

通常の契約では、基本的に1つのSIMカードでは1つの事業者の網しか接続できません。例えばソフトバンクを使っているのにNTTドコモのネットワークに接続することはできません。
しかし、例外があります。国際ローミング中です。複数の事業者とローミング協定が結ばれている携帯電話事業者との契約がある場合、複数のネットワークから任意のネットワークを選択して接続することができるようになっています。
このような複数の通信事業者に接続可能なSIMカードを使用している場合は、端末のモバイルネットワーク設定画面から次のように接続先の事業者を選ぶことができます。

このSIMカードでは、NTTドコモとソフトバンクの(3G)網に接続することができます。

ローミング中に特定事業者網での発信に失敗した場合

本題ではありますが、特定の通信事業者網での発信に失敗した場合の挙動に関して説明します。
今回の場合、NTTドコモ網が112番への発信を拒否するようになっていました。この場合、どのような挙動を示すのでしょうか。
緊急通報番号への発信に失敗した場合、携帯端末は別の通信事業者網を自動的に検索するようになっています。今回の場合、NTTドコモ網での発信に失敗しているため、他に接続可能なソフトバンク網に接続するような動作をします。最終的にソフトバンク網に接続され、112番からは直接発信できない旨のトーキー(自動音声)が流れました(従って、機械的にみた場合の音声通話としては成立しています)。

もし端末が機内モードに設定されていても、緊急通報時は自動的に解除されます。

デュアルSIM+ローミング

私の携帯電話は特殊な構成であり、SIM1にKDDI系の格安SIM、SIM2にNTTドコモおよびソフトバンクにローミング可能なSIMカードを入れています。この状態で112番に発信すると、次のような挙動を経ます。
1. SIM1のKDDI網経由で112番に発信しようとするも、切断される。
2. SIM1のKDDI系格安SIMでは、他の通信事業者の回線に接続できない。SIM1では緊急通報不可
3. SIM2に切り替え、NTTドコモ網経由で発信しようとするも、切断される。
4. SIM2ではNTTドコモ網以外にソフトバンク網に接続できる。NTTドコモ網から切断し、ネットワークを検索。
5. SIM2で接続可能な他の通信事業者であるソフトバンク網に接続。緊急通報受理機関には接続できないものの、ソフトバンク網の自動音声が流れる。

動作について

実際に、この動作をしている状況での画像は次のようになります。

通知領域に、JP DOCOMOのネットワークが利用できない旨が表示されます。電波状況は圏外です。キャリア表示は緊急通報のみ(Emergency calls only)となります。この状況では、ソフトバンク網に接続されています。
この部分を拡大すると、次のようになります。

緊急通報が終了し、しばらく経つと自動的に元の通信事業者の網に接続し直されます。

所感

今回は火災を通報しようとして112番への発信が不可能となっていることに気づきましたが、複数の通信事業者に接続可能なSIMカードの場合は他の事業者を自動的に検索して接続するような仕様となっていました。