クラウドゲーミングと通信量

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Voiced by Amazon Polly

何やら話題のクラウドゲーミング。手元のマシンに高い性能を求めることなく3Dゲームをプレイ可能です。
映像処理は事業者のサーバーで行い、手元のマシンには映像だけが送られてくることで高額なマシンが手元には必要なくなります。

えーと、たぶんGクラスターがその代表例だと思います。たぶん先取りしすぎてあまり普及しなかったのかなと思います……。

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クラウドゲーミングの通信量に関して

これが本来の課題。クラウドゲーミングの実行を行う場合、映像がリアルタイムでユーザーの端末に送られます。
通常のオンラインゲームでは、通信に関してはプレイ中は1Mbpsにも満たないことが多くごくわずかです。

しかし、クラウドゲーミングにおいては事情が異なります。手元のマシンにリアルタイムに映像を送信する都合上、通信量が激増します。動画を視聴しているようなものですから。
で、実際にどれだけの通信量が発生するかを実験したのが下記の図です。

Amazon EC2インスタンス(g2.2xlarge)にセブンスダークをインストールし、放置している図です。通信遅延としては、手元のマシンからの測定で約12msですが、その辺りは今回は検証していません。

通信速度としては、フルHDの想定で少なくとも20~30Mbps、通信量としては少なくとも1時間あたり9~14GB程度が必要です。
なお、これは放置状態であるため、快適にプレイするには50Mbps以上を推奨します。

ただし、解像度を妥協できるなら通信量を減らすことは可能です。フルHD(1920×1080)からHD(1280×720)に変更することで、通信量は約半分(約10~15Mbps)になります。
フルHDからVGA(640×480)に変更すれば、通信量は約1/6(約3~5Mbps)となります。モバイル用途であり、低い解像度で妥協できるのであれば現状の4Gでも不可能ではないかもしれません。

なお、4K(3840×2160)とする場合は通信量がフルHDの4倍となり、100Mbps(1時間あたり45GB)前後を要します。

クラウドゲーミングをそのまま持ち込むのは難しい

今回の実証では、Windows Server 2016をインストールしたEC2インスタンスにセブンスダーク(MMORPG)をインストールし稼働させたものです。
最適化がなされていないこともあるかと思いますが、通信量が非常に多く、特にモバイル回線においてはそのまま持ち込むと通信制限にすぐに引っかかる原因になりかねません。

また、サーバー側の負荷も無視してはいけません。GPUインスタンス自体が高価なこと、また通信量も多いことから、この環境の実行には諸経費込みで1時間100円ほどを必要とします。
事業者自身がサービスを提供する場合は自社の利益として得られるため、原価としてサービスを提供できるかと思うのですが、それでも必要なコストは結構高いです。

5G技術の期待もありますが、大きな通信量と低遅延を実現できるかは実用化されてみなければわからないようなところです。