クラウドは1社に集中させるべきなのか、分散配置するのか

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クラウドの契約をまとめるか、それとも複数社と契約するか。
それぞれ長所と短所があり、どちらが良いとは一概に言えません。


なお、ここでは事業者単位で分散させるか否かという話ですので、リージョンやゾーンを分散させても同一の事業者で管理されているのであれば、1社に集中しているものとみなします。

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1社に集中させる

使用するクラウドを1社に限定します。リージョンを分散させても、1つの事業者のサービスしか使わないようにします。

集中させるメリット

・支払いが1回で済むため、毎月かかる金額を把握しやすくなります。
・すべてのサービスを通じて、横断的なサポートを受けることができます。
・サーバーが同一データセンター内にある場合、プライベートネットワークが使用できます。
 ・データセンター内での通信料金は、インターネット宛ての通信より廉価もしくは無料になっていることがほとんどです。
・管理用のUIが統一されているため、一回のログインで全容が把握でき、かつ操作も統一されており簡単です。
・ロードバランサー等によるフェイルオーバーが比較的簡単であり、標準機能として用意されていることもあります。

集中させるデメリット

・事業者の経営が不安定になった場合及び倒産した場合、すべてを一斉に移動させる必要があります。最悪の場合、夜逃げによりすべてのサービスが一斉停止する危険性もあります。
・利用規約等により事業者と揉めた場合、一斉にサービスが停止する恐れがあります。リージョンを跨いで分散配置していても、回避できません。
・事業者がサービスの値上げに踏み切った場合、一斉に値上げされます。

複数社に分散させる

使用するクラウドを複数社に分散させます。

分散させるメリット

・1つの事業者とトラブルを起こしても、全体が停止しません
・事業者の経営が不安定になった場合及び倒産した場合でも、影響が軽微に抑えられます。
・一部の事業者が値上げを行っても、影響が一部にとどまります。

分散させるデメリット

・支払いが複数回に分かれ(課金日が異なることもある)、月額が把握しづらくなります。
・事業者を跨ぐサービス間での連携に関しては自己責任となります。事業者単体でのサポートを受けることはできます。
・すべての通信をインターネット経由で行う必要があることで、自分で使用しているサーバー間であってもインターネット宛ての通常の通信料金がかかります。
・状況を確認するには事業者ごとにログインが必要であり、また管理用のUIは事業者によって大きく異なることもあります。
 ・商用のコントロールパネルであればある程度統一されている可能性はありますが、少数派です。
・ロードバランサーの構築は自前で行う必要があり、その状態も自分で把握しなければなりません。

あなたは……?

私でしょうか。私は複数社に分散させています。国内、海外の事業者を合わせ8社のサービスにまたがっています。複数社にまたがっていることによる一斉停止リスク回避が主因です。
複数社に跨るサーバーを一括で監視したい場合は、Mackerel.ioやNew Relicのような監視に特化したSaaSを別途導入するとよいでしょう。
Mackerel.ioでは、IDCFクラウドと提携した専用プラン(https://www.idcf.jp/cloud/mackerel/)を使用するとサーバーを20台、メトリックの保管期間を1週間に延長できるため使い勝手がよくなります。